【ネタバレあり】『百万円と苦虫女』の感想文がいつの間にか自分の話になっていた

百万円と苦虫女』を久しぶりに観た。あらすじを超ざっくり説明すると、蒼井優が演じる佐藤鈴子はとあることで前科持ちとなってしまい、実家に居づらくなってしまって、百万円貯まる旅に引っ越しをする生活をしていく、というお話。海の家、田舎の桃畑、東京郊外の町、行く先々で仕事を見つけ、様々な出会いがある。

ロケ地

  • 千葉県浦安市・京成サンコーポ浦安(鈴子の実家シーン)
  • 千葉県浦安市・パークスクエア(団地シーン)
  • 茨城県日立市・河原子海水浴場(海の家シーン)
  • 福島県福島市・飯坂町(桃園のシーン)
  • 埼玉県さいたま市・大宮一番街 
  • 埼玉県上尾市・上尾駅
  • 埼玉県鴻巣市・スーパービバホーム鴻巣店(ホームセンターバイトのシーン)
  • 自由で身軽な生き方への憧れ

    鈴子は短大卒、資格なし、特技なしという設定で、学歴が決して高いとは言えない。友達も彼氏もいない、家族とは不仲ではないが地元や実家に居辛い。失うものがないからこそ、転々と身軽に生きれるんだと思う。

    自由な生き方に憧れがある私は会社に縛られたくなく、フリーランスに手を出しているが、鈴子のようには自由になれない。働く場所や時間を選べるようになっても、専門職なので同じようなクライアント層のために、同じような仕事をこなしていって、取引先の信頼や自分の経歴を蓄積していかないといけない。今さら専門分野を変えたら、また一から勉強し直して、新しいクライアントを見つけて、少しずつ上げてきた時給も初心者レートに戻ってしまう。

    最近は彼氏と同棲を始めたので、一人暮らしの時と比べて安心感が得られた一方、身軽さは少し減った。それでもノマドな働き方にも憧れや、色んな場所に行ってみたいという好奇心があるので、ちょっとした一人旅やワーケーションに出た経験もあるが、長くて一週間でもしたら毎回同じ家に帰る。

    でも、帰る家があるからこそ、少し羽を伸ばして自由になりたいなんて思うんじゃないか。結局はないものねだり。

    森山未來とのカフェのシーンで「逃げてるんです」という鈴子のセリフ。彼女は楽しさの気持ちで引っ越しを繰り返しているわけではない。自分の居場所がないから仕方なく、区切りの良いタイミングで次の場所に行っているだけなのかもしれない。

    関係のリセット癖

    そういえば、自分にも関係をリセットすることが結構ある。自分のライフステージが変わってきたというだけで、それまで良くしてくれた人に返事をしなくなって疎遠にさせたり、必要がなくなったから前の職場の人たちとの関係性を切ってしまったり。

    相互フォローの人達に何も言わず急にSNSを辞めたり、ラインの友達も定期的に整理している。何年も連絡を取っていなくてもう来ないだろうと思う人は削除している。今見たら、家族と彼氏含めラインの友達は18人。わざわざ友達登録しないまま、グループから連絡する人ならもっといる。

    人間関係は「浅く広く」か「狭く深く」なら、私は絶対に「狭く深く」が良い。内向的な性格なのでぶっちゃけ、深くなくても狭いのが良い。普通に生きていれば定期的に新しく付き合わなければ人が出てくるので、その代わりに古い付き合いをリセットしないとキャパオーバーになってしまう。

    Posted by まる